③予報の工場
天気予報のしくみを、小さな模型で体験する部屋です。ここで計算するのは、理想化した世界か、すでに観測の答えが出ている過去だけです。先の天気は計算しません(このサイトは予報をしてはいけないため)。
(a) カオス — 初期値のわずかな違い
ローレンツが1963年に大気の対流を極端に単純にして作った3つの式です。出発点をほんの少しずつずらした20本を同時に動かすと、はじめはそろって動くのに、ある時点から急にばらばらになります。天気予報が数日より先を一本の答えで言えない理由のひとつで、気象庁は同じような「少しずつずらした計算」(アンサンブル予報)で、先の不確かさを見積もっています。
(b) 格子で解く — 時間の刻みと壊れ方
数値予報は、大気を格子に区切り、少し先の状態を少しずつ計算していきます。ここは1本の水路の「ダムが壊れた」あとの水面(浅水方程式)。格子を細かくするほど細部まで表せますが、時間の刻みを格子に対して大きくしすぎると(波が1回の刻みで1マスより先へ進むと。CFL条件)、計算が壊れて暴れます。
(c) 雨雲を流す — 過去の雨で「1時間先」を再現
気象庁の降水ナウキャストの考え方の基本は、いまの雨雲の動きを求め、その動きのまま少し先へ流すことです(実際には発達・衰弱なども計算しています)。ここでは、このサイトが保存した過去の雨雲の画像で、10分前と今の2枚から動きを求め、60分先まで流して、実際に観測された雨雲と比べます。
出発の時刻は、3時間以上前の、画像がそろっている時刻だけを選べます。